不動産登記

住宅用家屋証明書による軽減の可否について

住宅家屋証明書とは、個人が自己の住宅用家屋(一定の要件※に該当する家屋)の所有権の保存登記、所有権の移転登記、抵当権の設定登記をする際に、租税特別措置法に基づいて登録免許税の軽減を受けるために必要となる書面をいいます。手数料は、証明書1枚1,300円
※①個人が自己の居住の用に供する家屋であること。(併用住宅については、その床面積の90%を超える部分が住宅であること。)②床面積が50平方メートル以上であること・・・等の取得要件がある
【どのような場合に軽減が受けられるのか】
ケース1
建物の種類が、「居宅・物置」または「居宅・車庫」の場合は、建物全体として軽減される。
ケース2
建物の種類が、「居宅・店舗」または「居宅・事務所」の場合は、居宅部分が建物の床面積全体の90%以上である場合は、建物全体として軽減される。居宅部分の床面積が全体の90%未満の場合は建物全体として軽減を受けることは出来ない。
この際、実務では、土地家屋調査士作成の「床面積の割合を証する書面」を添付する運用がされている。
ケース3
主である建物「居宅」、付属建物「車庫」の場合は、付属建物を含む全体として、軽減措置が受けられるとされている。
ケース4
主である建物「居宅」、付属建物が「店舗」または「事務所」の場合は、居宅部分が建物の床面積全体の90%以上である場合は、建物全体として軽減される。居宅部分の床面積が全体の90%未満の場合は建物全体として軽減を受けることは出来ない。
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司法書士法人もてき・新井合同事務所(太田オフィス)
司法書士・土地家屋調査士 新井祥則/ARAI Yoshinori
〒373-0853 群馬県太田市浜町72番10号
Tel:0276-40-1110  Fax:0276-40-1120
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贈与税の特例(住宅取得資金の特例)

住宅取得の際、またはリフォームをする際に親や父母から経済的な援助をうけることを考えておられる方も多いと思いますが、数百万円というお金を援助してもらった場合、通常贈与税がかかることになります。
しかし、資金の有効利用という観点から贈与税の特例が認めらており、これの制度を利用すれば贈与税が非課税となることがありますので、以下簡単にご紹介します。
非課税制度の概要
父母や祖父母などの直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた受贈者が、贈与を受けた年の翌年3月15日までにその住宅取得等資金自己の居住の用に供する家屋の新築若しくは取得又はその増改築等の対価に充てて新築若しくは取得又は増改築等をし、その家屋を同日までに自己の居住の用に供したとき又は同日後遅滞なく自己の居住の用に供することが確実であると見込まれるときには、住宅取得等資金のうち一定金額について贈与税が非課税となる。(平成27年5月20日現在)
特例の要件
受贈者の要件は、贈与者の直系卑属(子や孫、曾孫)であって贈与を受けた年の1月1日において20歳以上の者で合計所得金額が2,000万円以下であること。
その他、居住用住宅にあたるか等について細かい要件がありますので、制度の利用に際しては十分な調査が必要です。
非課税の範囲
贈与を受けた年、居住用住宅が省エネ住宅かどうかによって異なりますが、1,500万円から500万円の範囲の資金について非課税とされます。
マイホームを建てる、またはリフォームをする際に一考してみていかがでしょうか。
※ここであげた要件は、制度の概要をご紹介するため非常に簡略化して掲載しておりますので、ご利用に際しては専門家と相談の上十分な調査をしてご利用ください。
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相続登記、たとえ遺言があっても。。

今回は相続登記をするにあたって、たとえ遺言があっても決して安心できないという案件をご紹介ます。

本来、相続が発生した場合、遺言があれば他の相続人の了承なしに遺言書どおりの相続登記が出来ます。たとえ、相続に関して相続人間で話し合いがまとまっていなくても遺言があれば相続登記ができるはずです。

しかし、ここでこの物件につき法定相続による登記が入っていた場合はどうでしょう。
法定相続登記であれば、たとえ遺言によってその不動産の相続人でないとされていたとしても、遺言による登記がされていない段階であれば、法定相続分による相続人全員の登記が出来ます。これは、相続人ひとりからでも可能で、保存行為として相続人全員のための行為と考えられているためです。
この場合、遺言によって指定された相続関係が法定相続分による相続関係よりも優先して適用されます(民法900条)から、後にこの登記を覆すことは可能です。
この場合の手順としては、2つ考えられます。
ひとつは、他の相続人の了承を得て、所有権持分の更正登記をする方法です。
この場合、更正登記により持分が減るまたは失う共有者の実印、印鑑証明書、権利証が必要です。
ふたつ目の方法は、裁判をして判決によって「所有権持分を更正登記せよ」という判決をもらう方法です。
このように、たとえ遺言があっても遺言による登記をせずにいてその前に法定相続による登記をされてしまうとかなり面倒なことになるのです。立場を替えれば、遺言による登記の妨害としてはかなり有効ということになります。
よって、遺言があるからといって安心せず、相続が発生したらすみやかに登記手続きをすることをお奨めします。
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相続全体図

亡くなった方に財産(プラスでもマイナスでも)があった場合には、相続が発生します。相続は家族関係、地理的関係、扶養の要否等さまざまなことを考慮して決定しなければなりません。
以下に概略をあげてみます。


 

~~プラスの財産を残された場合~~
1.法定相続による相続
法律上定められた相続分を相続します
2.遺言による相続
死者の最終意思を尊重し相続します
詳しくは【遺言
3.遺産分割協議による相続
遺族の話し合いで決定します
詳しくは【遺産分割協議
~~マイナス財産を残された場合~~
1.相続放棄が選択のひとつになってきます
詳しくは【相続放棄
2.マイナス財産も基本的に法定相続分で相続されますが、債権者の承諾を得れば遺産分割協議によってマイナス財産の相続分を変更することが出来ます。


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休眠担保権の抹消

不動産の登記簿に古い抵当権等がついていて困っている方のお話をお聞きしたので、この担保の抹消方法をご説明します。

このような抵当権でも登記簿上残っていると、処分(売ったり抵当権をつけたり)しづらくなってしまいますし、なにより気持ちのいいものではありませんから、早めに消しておいたほうがいいでしょう。

【休眠担保とは】
休眠担保権とは、被担保債権の弁済期から20年を経過した担保権で、かつ、担保権者の住所が知れない担保権です。簡単にいうと、古い誰のものかわからない抵当権です。
たとえば、自身の所有している不動産の登記簿に明治時代に設定されている抵当権があり、かつ、その所有者「大石内蔵助」さんの住所が知れない場合などです。
このころの抵当権の債権額は「80円」程度の金額であることが多いです。
【休眠担保の抹消手続き】
1.所在不明を証する情報の取得
 担保権者の「大石内蔵助」さん宛に書留で書簡を送って「宛所に尋ねあたりません」の文言の入ったものを取得する。
2.被担保債権の利息・損害金の全額を供託したことを証する書面の取得
明治から毎月の利息・損害金を計算して供託金額を算出します。上記の例ですとおおむね「600円」程度になるので、この金額を供託します。
3.抹消登記申請
【費用】
供託金額 上記の例だと600円ですが、案件によってまちまちです。
登録免許税 不動産の数×1,000円
報酬は通常の抵当権抹消に比べて手間と時間がかかりますから
難易度加算させていただいております 30,000円~
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